#82
夜、何気になるよ?
2024.11.22
- 夜寝る前、ふと妙なことが気になってしまうことはないだろうか。普段だったら深く考えもしないようなことが何故か頭を支配してしまい、リラックスできずにモヤモヤとしたまま就寝時間が遅くなっていってしまうのだ。
ぼくは今まさに、“夢”と“Dream”について考えている。夜寝るときに見る“夢”と、将来かなえたい理想といった意味での“夢”は、どちらも同じく英語で“Dream”だ。いつもは何の気なしに使っている言葉だが、よくよく考えると日本語と英語の単語が、それぞれ共通する2つの意味を持っているというのはいささか不思議なことだ。一体どのような経緯でそのようになったのか、非常に気になる。
日本語と外国語の不思議な関係性といえば他にもある。どこかで聞いた話だが、ハンガリー語では塩味が薄いことを「シオタラン」と言うそうだ。かと思えば、いわゆる大衆食堂のことをイタリア語で「タベルナ」と呼んだりするらしい。食堂なのに“食べるな”とは、なんだかまぎらわしい。
- 男
- ……コトバって、本当に不思議ですよねぇ……
- ふいに男がぼそっとつぶやく声がした。部屋を見回してみると、扉付近にスーツ姿の見慣れぬ男性が立っているではないか。インターホンもノックもなしに、こんな夜分にいつの間に入ってきたのだろうか。
- 男
- 申し遅れました。私はコトバフシギラボという団体から参りました、通称“コトバ男”でございます。日々日常にあふれるコトバのフシギを集めることを生業(なりわい)としております
- まったく、奇妙な団体もあったものだ。
- 男
- あなたも是非、我がラボに加入いたしませんか? まずはこちらの謎を解いてみてください
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