#84
寒い夜なのに・・・
2025.01.24
- 年明け早々、ぼくは命の危機に瀕していた。この極寒の中、なんとエアコンが壊れてしまったのだ。すぐに修理を呼ぼうにも休日の夜なので既に窓口はやっていないし、代わりの暖房器具を買おうにも近くの電気屋は既に閉店してしまっている。明日になれば何かしら手の施しようがあるが、とりあえず今晩を朝まで乗り切らなければならないことには変わりない。クローゼットにある暖かそうな服を可能な限り重ね着してみたが、残念ながらまだまだ寒すぎる。そういえば、今日は今年一番の冷え込みになるとさっきニュースでアナウンサーが言っていたような。よりにもよってなんでこんな日に…。
いっそビジネスホテルでも予約しようかと思っていたそんな矢先に、玄関のインターホンが鳴った。こんな時間に誰だろうと思いつつ、一応出てみる。
- 謎の男
- 夜分にすみません! もしかして今、“すごく寒いな~”って思っていませんか?
- とある探偵
- はぁ…まぁ…
- 謎の男
- ですよね? “寒くて寒くて、今にも凍るど~”、なんちゃって!!
- とある探偵
- ?
- 謎の男
- あ、今のはコールドと“凍るど”がかかっていて…
- とある探偵
- いやそれは分かるんですが
- こんなに冷え込んでいるのに、さらにダジャレで寒くされてしまってはたまったもんじゃない。用がないならお引き取りいただこう。
- 謎の男
- あぁちょっと待ってください、怪しい者ではないんです! こんな冷え込んだ夜に、あなたへホットなお届け物をしに参りました!
- とある探偵
- ホットなお届け物?
- 謎の男
- はい! まずはこちらの謎を解いてください!
捜査を開始する